看護師のクリニックへの転職で、比較的多い失敗例の一つが求人情報の誤った理解です。
総合病院とクリニックの大きな違いに固定勤務があります。
24時間体制で入院されている患者さんの容態を確認する総合病院では、日勤と夜勤のシフト勤務が基本です。
一方、クリニックは一部の例外を除いて大半の所が入院設備がないため、日勤だけの固定勤務となります。
ただし、勤務地によっては患者さんの対応に追われてできなかった雑務を時間外勤務という形で対応させられるケースも少なくありません。
シフト勤務であれば時間内に終わらなかった業務は次の看護師に引き継げますが、クリニックでは与えられた仕事は自己処理が基本です。
そのため、肉体的負担を減らすために働きやすいクリニックを選んだのに、雑務に追われて病院勤務より大変になったという実例が多くあります。
夜勤がない分、仕事は楽だという認識を持つ人が多くいますが、必ずしもそうではないのです。
仕事に追われたくないのであれば、面接の段階で一ヶ月の平均残業時間をしっかり確認して、悩みのタネを取り除くことが大切です。
看護師は需要が高く採用されやすいのがメリットである反面、選択肢が多すぎて求人を絞りづらいのがデメリットです。
いつまでも決まらないまま何ヵ月も過ぎたことに焦りを感じ、即採用の求人に飛びついた結果、働き始めて後悔する人もいます。
転職活動は、情報収集能力に長けた人が有利です。
スムーズな転職を望むのなら、毎日求人をチェックし、自分の中で譲れない条件を当てはめる作業を根気強く繰り返していくことが大事です。